石鎚山のふもとにある愛媛県西条市大保木(おおふき)地区の高齢者らが整備を進めていた地元住民と登山客らとの交流拠点「石鎚 山の駅」が19日、オープンした。
 過疎高齢化が進む大保木に、新たな息吹とにぎわいをとの思いを込め住民が手作りし始めて約1年。春山の登山シーズンを控えた山の駅で住民らが出発開所式を開き、文化や伝統を次世代にと思いを新たにした。
 大保木は、西条市側から石鎚山に登るルートの「表参道」沿いにあり、かつては林業で栄えた。最盛期の1950年代は約3600人が住んでいたが、今は約180人。「限界からのチャレンジ」を合言葉に2015年3月、「山の駅開設実行委員会」を立ち上げ、地域資源の活用法などの勉強会を重ねると同時に、木造2階建ての元旅館を手作りで改修していた。
 完成した山の駅内は木の香りが漂い、住民手作りのかずら細工や陶芸品、石鎚山の写真などを販売。てんぐのお面やほら貝など、石鎚山にまつわるものも展示している。
 土曜、日曜と祝日のみの営業で、時間は午前10時~午後4時。